こんにちは。紺稀です。今日は僕が受けた検査のひとつ、『MSPA』について書いていきたいと思います。
MSPAって?
MSPA、エムスパと読みます。一体どんな検査のことなのでしょうか。
京都国際社会福祉センターのホームページから引用します↓
京都大学の船曳康子先生を中心に開発された、発達障害の特性の程度と要支援度の評価尺度です。
MSPAでは、発達障害の特性について、「コミュニケーション」「集団適応力」「共感性」「こだわり」「感覚」「反復運動」「粗大運動」「微細協調運動」「不注意」「多動性」「衝動性」「睡眠リズム」「学習」「言語発達歴」の項目から多面的に評価します。各項目は当事者や保護者からの生活歴の聴取を通して評価し、各項目での結果を特性チャートにまとめることで、発達障害の特性や支援が必要なポイントを視覚的にとらえられるようになっています。
http://www.kiswec.com/publication_04/
上記に書かれている特性をチャートにして表すことで、凸凹を視覚的に見ることができます。
MSPAは2016年に保険適用になった比較的新しい検査で、一回しか受けられない検査です。発達特性は一生変わらないものだと言われているからだそうです。
検査の流れ
事前にやること
まず、事前に質問項目を家または病院で答えます。事前アンケートには、首が座った時期やけんけんができるようになった時期、言葉が出るようになった時期などの質問から、表情が変わりにくいと思うかや手先が器用かなどといったことまで、たくさんの質問が書かれていました。これを身近な人または本人が答えます。
検査中の流れ
検査では、事前に取ったアンケートを元に、普段の生活で困っていることや自分が変わっていると思うことなどを臨床心理士さんと話しながら進めていく流れでした。受けている感覚としては、いつものカウセリングのような感じ。
全部で15か16の項目にわかれた分野について、それぞれ答えていきます。聞かれる内容は、幼少期のことと現在のことを両方聞くものと、現在のことだけを聞くものとがあり、幼少期の方は自分がほとんど覚えていないため事前アンケートで親が書いたものを参考にしていくといった形でした。
具体的な質問内容については控えようと思いますが、とりあえず検査というよりカウンセリングのようだったということだけは重ねて言っておきます。臨床心理士さんも『質問をしながら日常生活で困りそうなことや支援が必要そうなことを出していく目的もあるから、肩肘張らずにいつも通りのカウンセリングと同じように受けてもらえれば良い』と言っていました。
MSPAを受けた感想
MSPAはは約1時間程度で終わるもので、普段のカウンセリングが30分の僕には長いもののはずでしたが、質問内容がわりとハッキリしているということもあり答えやすく、長時間が苦痛に感じるということはありませんでした。
家に帰ったらすごく眠くなったため、疲れはしたのだと思いますが……まあ、検査という以上多少の疲れはつきものです。人と話すのも苦手なので、そこについては仕方ないです。
質問を聞きながら、これが困るほうに傾けば傾くほど支援が必要になるんだろうなぁという感じがあったのですが、僕はほとんどの項目が真ん中くらいでした。
検査結果
検査結果はこのような感じで出ます。

2.5点のところに点線があります。この点線より中の項目はサポートが必要ではない可能性が高いもの、点線をとび出た項目はサポートが必要な可能性が高いものです。
僕の場合は「コミュニケーション」「集団適応力」「こだわり」「感覚」そして「睡眠リズム」が要支援項目ということです。
このレーダーチャートを見て、自閉スペクトラム症の特徴である『コミュニケーション』『社会性』『想像力』の障害に当てはまる項目の評定が3だと、臨床心理士さんは言っていました。
もちろん、これだけで判定をするわけではないのですが、ひとつの判断材料として使われます。
検査結果の使い道
この検査結果がどこで役に立つのかと言うと、もちろん自分の普段の生活に役立てることもできますし、施設や病院へ行った時に見せることでどういう特性があるのか理解してもらいやすいということがあります。自己紹介みたいなものです。これはコピーしてもらうことができるので、色々な場で活躍しそうなレーダーチャートです。
最後に
最後に、MSPAを初めて知った人、これから受けることになるかもしれない人へ。
このMSPAは比較的新しく、保険適用がなされてから4年程度の検査です。まだまだ認知度はあまり高くないのかもしれません。僕の記事ではあまり具体的なことは書いていませんが、少しでも知るきっかけとなってもらえたら嬉しいです。
これからMSPAを受けることになったから調べたという方も中にはいるかもしれません。あまり内容は参考にならないかもしれませんが、肩肘張る必要はないということが伝われば本望です。
僕はこの検査結果を今の学校に提出しています。発達障害のグレーゾーンであること、双極性障害を持っていることも伝えています。言葉だけで伝えづらいときの手助けにもなるのではないでしょうか。
発達障害についての理解がさらに深まってくだされば幸いです。
それではまた次の記事で会いましょう。
コメント